GW JS 主将副将対談2017


feature2017

GW山本主将 JSKS越智副将 GW山口副将 JSKS下村主将

日時:2017年9月2日(土) 17:00~18:00

場所:長野県菅平

出席者:
早稲田大学GWラグビークラブ
  主将山本馨、副将山口大輔
慶應J.S.K.S. クラブ
  主将下村瞭、副将越智航平

聞き手:早稲田大学GWラグビークラブ
 蓮井賢治 (1986(昭和61)年卒)

合宿も終盤となり、両チーム共に色々な課題が見えてきたのではないかと思いますが、チームの現状はどうでしょうか。

GW山本主将 春シーズンを振り返ってみると、1年生部員が多く入部し、チーム力の安定につながり、順調なシーズンだったと感じています。ただ、合宿前練習と合宿中に怪我人が少し出てしまったことで、Aチームは戦力ダウンを余儀なくされるかと思ったものの、春は控えだった選手達がAに回り、結果としてチーム全体の底上げが出来ています。

JS下村主将 春シーズンはスキルより体力向上を目指して、走ることを徹底的にやりました。前練を経て、デイフェンスの仕方は去年からのシステムを踏襲しつつ、夏合宿でこれを調整、向上すべく外部コーチにも指導して頂いています。フィットネストレーニングも継続することで、チーム全体として良い感じに仕上がって来ていると思います。

GW山口副将 今年の1年生はFWに体が大きい選手が入り、去年と比べてスクラムが安定して来ているのが、大きな違いだと思います。セットプレーが安定したものの、そこからのトライが取りきれていないことが秋に向けての課題です。

JS越智副将 合宿の最後に近づき、疲労がピークですが、コーチの助言をチーム全員で共有しながら、意思統一を図るようにしており順調に来ていると思います。この合宿でスクラムとモールの精度が上がったと感じおり、これを秋シーズンを通して調整することと、部員全体でのスキルアップを図りチームの底上げをしてゆくことが重要だと思います。

山口 春からデイフェンスシステムは決めていて、それがかなり定着して来ているので、夏合宿の試合では相手チームにあまり得点を許しておらず、成果が出てきていると思います。

主将、副将として心がけていること、苦労していることなどはありますか。

山口 自分はフロントローということもあり、バックローの複数の4年生の意見も聞きながらFWをまとめるように心がけています。ポジション的にも自分一人だけではFWの後列のことが見えにくいので、周りを上手く巻き込んでやるようにしています。

山本 下級生の中には練習、試合に毎回来ない部員もいるので、どうやってそれを解消するかというのは悩みどころですね。

下村 チームが常に同じベクトルを向いているか、ということに常に気を使っています。そのためにも戦い方を部員全員で共有しその意識を徹底することと、やはり試合にはなかなか出場出来ない選手もいるので、どうやったら部員全員が一体感を持って取り組めるか、ということを常々考えています。

越智 主将がチームをまとめる役割をやっているので、それを支える立場として練習、試合で声を出してムードを盛り上げるようにしています。今年の4年生は4人だけなので、4年生全員のリーダーシップが必要であり、全員が盛り上げ役としてやってゆこうと話し合っています。

下村 そうですね、JSは4年生が少ないだけに、チームとしての主力はほとんどが3年生以下であり、下級生を引き込んでチームを盛り上げるようにリーダーシップを発揮しなくてはいけないと思っています。

山口 副将としての仕事は自分が持っていたイメージ通りにほぼ出来ているとは思いますが、FWリーダーとして試合の出場メンバーを決めることが一番難しいなと感じています。練習熱心なメンバーを起用したいという思いが強いものの、試合で勝つためには選手の技量、実力を優先する必要もあり、その兼ね合いで悩むことが多いです。最後は自分で決めるしかないんですけどね。

山本 そうですね。情に流されてはいけないし、チーム全員を公平性で納得させなくてはいけないし、悩みますね。

きっとそれはシーズンの最後まで悩み続けるポイントでしょうね。下級生を引っ張ってゆくための工夫や秘訣は?

下村 なかなか難しいところですね。自分は性格的にも学年の上下問わず選手とはコミュニケーションは取れていると思いますが、50人強ものメンバー全員の気持ちを引き上げるように意思疎通が十分に出来ているかどうかは、常々気になっているところです。チームが完全に一体感を持っているかと自問すると、まだその域に達していないようにも思えるし。

越智 FWリーダーとしては、各選手の役割分担をして任せるようにしています。具体的には、ラインアウトジャンパー、スクラム担当などを決めて、練習で一人一人がやる気、責任感を持って取り組むようにしているんです。最終的にはFWリーダーとして自分が責任を持ちますが、全員のやる気、自覚、責任感を持ってもらうことでしょうか。

GWではそういうのはあるの?

山口 明確には定めてはいないですね。ただ、役割分担という意味ではロック、フランカーに中心となる3年生がいるので、彼らの意見を聞きながらFW全体をまとめてゆくようにしています。

両主将同士でのやり取りはあるのでしょうか。

下村 はい、合宿中も練習試合の際に山本君に試合後に意見を聞きに行ったりということをしています。

山本 お互いに手の内は開かせなくても、ざっくばらんに話ができる関係になっていているのはいいことだと思います。

下村 定期戦のための打ち合わせをきっかけに、前練でも合同練習を行い、その後両チームでのBBQで交流し、特に下級生同士が今まで以上に交流を深めること出来て、非常に良かったと思います。

山口 ところで、JSは今何人女子マネがいるんですか。

越智 2年生3人、1年生2人の合計5人です。

下村 仕事量が多いだけに、全員がとても忙しくしています。GWは人数が多いですよね。

山本 そうですね、現在は15人を超えてますね。

女子マネは仕事が多くて大変ですよね。

山口 練習や試合前のテーピングでとても助かっています。合宿では女子マネ総動員という感じです。選手によっては同じ部位をいつもテーピングする必要がある人もいるので、女子マネの技量が上がってきていて、心強いです。

下村 練習の準備ではグランドに先に行って、水を整えて、グランド上にマーカーを配置してくれるので、グランドに行けばすぐにプレーのことに集中出来るので、すごくありがたいです。

山口 練習のための準備や、ユニット別の練習に移る際には、マーカーをすぐに準備してくれるので、ラインアウトの練習がスムーズに始められるし、限られた練習時間をより密度の濃い内容に出来ていますね。

山本 自分は高校が男子校だったので、女子マネはいなくて全て部員が手分けしてやっていましたので、当初はちょっと戸惑いました。GWでは女子マネがいなくては練習や試合が成り立たないほどに皆が頑張ってくれているので、本当に感謝しています。

お互いに対戦相手チームのことはどのように研究しているのでしょうか。

下村 JSは二部だけでなく、一部のチームも研究していますが、特に一部のチームは型というか、戦い方に特徴があるので、それをきちんと把握して戦術を練るように研究しています。

越智 GWはチーム内でデータ分析などはどうしているのですか。

山口 試合のビデオをYouTubeにアップして皆で見て研究しています。また、個人のタックル回数をデータ化して、内容についても区分して、選手の評価、メンバー選定の参考にしています。試合ごとにデータを蓄積して、チーム内にLineで流して共有しています。

下村 去年までは分析ソフトを使用して専門的にデータ蓄積、分析する選手がいました。今年も秋からは同様のソフトを使って分析してゆく予定です。

山本 目立つプレーヤーだけでなく、プレー面では目立たなくても愚直に確実なプレーをしている選手はデータが実績を物語る部分があり、客観的な評価に繋がると思いますし、選手のモチベーションにもつながると思います。

下村 ビデオについては、敵チームの組織的な動きを分析することに重点をおいていますが、全員で見るというよりも幹部陣でビデオを見て話し合ったことを練習、試合に生かすように心がけています。
ところで、GWはいつも試合前のアップの時から、盛り上がりがすごいなと感じているのですが、そのような雰囲気づくりで特に心がけていることはあるのですか。

山本 あまり、意識したことはないんですが、試合になるといつも自ずとチーム内のテンションが上がりますね。試合での「入り」が一番大事だ、ということは普段からチーム内に言い続けているので、それが功を奏しているのかも知れません。

下村 そこは僕らにはもっと改善の余地があると思います。いつも4年生を中心に試合前の時間管理も含めて、試合開始時点で気持ちをピークに持ってゆくようにはしているつもりですが。やっぱり試合の「入り」の部分ですね。

山口 試合の結果、いくつかの課題が出てきますが、その課題を次の試合までにどう修正、克服してゆくか、そのためにどう練習を組み立ててゆくことが悩みどころですね。

下村 JSの場合、特に僕の考え方が強いとは思いますが、試合で出来なかったことというのは、普段やっていること(システム)が出来なかったんだと整理して、そのシステムを極めるために、練習(システム)を繰り返すようにしているので、練習の基本メニューはあまり変えないようにしています。

越智 試合で出てきたフォーカスするポイントを整理して、練習を繰り返すという感じですね。

山本 試合での課題を練習で修正するために、どう頭の中を整理しながらやってゆくかということに尽きますね。
下級生をどうやって引っ張るか、どんなことを心がけていますか。

下村 4年生の人数が少ないことから3年生が中心になって下級生の引き上げをよくやってくれています。結果として試合のメンバーには下級生が多く出ることになるので、下級生同士でも切磋琢磨するムードが非常に高まっているので心強いですね。

さて、いよいよ秋シーズン本番ですが、展望はどうでしょうか。

下村 一部のチームはどこも実力が拮抗していると思うので、熾烈な混戦になるだろうと思います。我々JSは二部を勝ち抜いて、必ず一部に昇格する意気込みでやっています。

山口 合宿では強豪のMR、BYBとはほぼ互角の試合をすることが出来ました。確かにどこもそれ程は実力差が開いていないだけに、デイフェンスで負けた方が負けると思っています。何としても相手に得点を与えない守りをしたいと思っています。

今年は日程の関係上から、今日時点ではまだGW-J.S.K.S.定期戦の日程が固まっていないので、照準を合わせにくいとは思いますが、一言お願いします。

山本 去年もそうでしたが、自分たちが最後どうなるかわからない中で、定期戦を迎えることになると思うので、気持ちの持って行き方が難しいですが、この定期戦は特別だという意識が部内でもだいぶ高まってきているので、どのタイミングで実施されるにせよ、全力でぶつかり悔いの残らない試合にしたいです。

下村 同感です。日程のことだけ言うと、特に今年は二部の終了が早いこともあり、公式戦の合間だとしても出来るだけ早く定期戦を終えて、良いシーズンの締めくくりにチームを持ってゆきたいと思います。

今日はどうもありがとうございました。

(編集後記)
秋シーズンの公式戦を目前に控えた合宿の終盤での、両チームの主将、副将の対談ということで、合宿中に出てきた課題が多い中で、お互いに悩んでいることなどを良い意味でオープンに話し合えた実りある対談だったと思います。紙面の関係で一部割愛したところもありますが、両チーム幹部陣が本当に一生懸命にチーム運営に腐心している姿が印象的でした。 今年は、公式戦の日程の関係上、インタビュー実施時点では定期戦の日時がまだ固まっていませんでしたので、定期戦に向けての心の準備がしにくい状態だったと思いますが、秋シーズンを全力で戦いつつ、公式戦で最良の結果を残すことのみならず、両チームの熱のこもった良い定期戦が行われることを祈念しています。

(1986年GW卒 蓮井賢治)